キャッツクロウの代表的な効果は、「免疫力増強作用」です。6種類のアルカロイド
がその担い手です。これらが体の免疫組織を刺激し、病原菌への抵抗力を増進さ
せ、自然治癒力を活性化させるのです。
免疫とは、体内に侵入した病原菌や毒素などの異物を判断し、それらを対外に排
出する機能のことです。たとえば、細菌やウィルスなどの外敵は、のどや鼻、腸の
粘膜から侵入しようとします。このとき、粘膜には粘液が分泌し、外敵が粘膜にく
っつくのを防御し、また、気管などに繊毛がなびいて外敵を体外に排除しようとし
ます。
また、外敵が体内に侵入しても、好中球(白血球の1種)とマクロファ−ジなどの食
細胞に食べられてしまいます。マクロファ−ジは細菌のほかに、ウィルスやガン細
胞までも食べてしまうので、ガンへの効果が期待されるのです。
これをみてもわかるように、アルカロイドによって免疫組織が刺激されれば、その
機能が活性化し、異物となる病原菌に対する抵抗力が強くなります。これによっ
て、人間が本来持っている自然治癒力がたかめられるわけです。
1988年、イタリアで実施された研究によると、キャッツクロウにふくまれるアルカロ
イドの、リンコフィリンには、触感の低下や発熱の抑止効果が確認されています。
同じくイソリンコフィリンには、神経節の封鎖効果、感覚の副交感神経の伝達性高
揚の効き目があります。同じくミトラフィリンには利尿作用があります。
6種類のアルカロイドの中では、イソテロポディンが最も効果のある物質である事
が判明していますが、その他のアルカロイドやフェノ−ル類などの成分と一緒にな
ると、さらにすぐれた相乗効果を発揮することも知られています。
つまり、アルカロイド単体より、キャッツクロウ全体のほうがさらに効果があるので
す。
抗炎症作用をもたらす物質は何か。
「免疫増強作用」と並ぶキャッツクロウのもう一つの代表的な効果は、「抗炎症作用」です。
炎症とは一般に、「細菌・薬品・物理的作用などに反応して、体の一部に発赤、腫
ちょう、疼痛、発熱などをおこす症状」のことをいいます。
たとえば、ケガをした場合、引き裂かれた組織は元へもどろうとする反応をし、ま
た体に病原微生物が侵入したときは、その微生物を体から排除しようと反応しま
す。これらは、いってみれば、体の外側から加えられた種々の刺激に対して、私た
ちの体を守るための反応です。
つまり、外敵に対する”防衛”が炎症反応の重要な目的で、その”現象”として、そ
の部位が熱くなったり、痛みとしてあらわれたり、赤く腫れている状態になったりす
るわけです。
たとえば、リウマチは炎症性疾患の代表的な病気です。全身の間接がおかされて
腫ちょうし、痛むだけでなく、微熱、全身のだるさ、食欲不振などにおよび、進行す
ると骨の破壊にまで進むことがあり、患者にとっては大変な苦痛です。
これらの炎症を抑えることができれば、その症状の苦しみから解放されるが、キャ
ッツクロウはこの炎症を防ぐ効果が非常に強いのです。その理由は、六つのアル
カロイドの相乗的な作用が、抗炎症作用や鎮痛効果に結びつくと考えられていま
すが、アルカロイド以外の有効成分の働きもこれに貢献しています。その有効成
分として現在わかっているものに、抗炎症作用のあるキノビック酸、防カビ・防菌・
抗菌作用を持つ安息香酸、抗潰瘍作用のあるポリフェノ−ル系物質(カテキン)な
どがあります。